炭(すみ)
- さ行
- 2025.11.20
炭手前に用いる炭を道具炭といいます。
寸法の違いで風炉用と炉用の別があり、風炉用のほうが小ぶりになります。
また、すべてで十種ある炭のそれぞれに名前が付けられています。
【胴炭(どうずみ)】
道具炭でもっとも大きいもので、初炭に使います。
【丸管炭(まるくだずみ)】
管状のもの。
【割管炭(わりくだずみ)】
丸管炭を縦半分に割ったもの。
【丸毬打(まるぎっちょ)】
毬打とは、正月に使われる子供の玩具で毬を打つ長柄の槌のことで、その形状に見立てて称されます。
胴炭の半分の長さで、やや細いもの。
【割毬打(わりぎっちょ)】
丸毬打を縦半分に割ったもの。
【点炭(てんずみ)】
炭手前の際に最後につぐ小さな炭で、文章の最後に打つ句点の「。」になぞらえて呼ばれます。
あるいは点火の意ともいわれ、添炭、止炭(とめずみ)ともいわれます。
【枕炭(まくらずみ)】
炭斗の底に置いて、他の炭の枕とする炭。
通常は割毬打の割り口を下にして置きます。
枕としての役割で、風炉や炉につがれることのない炭。
【香合台(こうごうだい)】
香合をのせる炭で、「香台」ともいいます。
長さは丸毬打と同じですが、炭斗や香合の大きさによって太さを選びます。
【枝炭(えだずみ)】
枝状をしている炭で、もとは躑躅の枝をそのまま焼いたもの。
石灰や胡粉で白く塗られ、白炭、化粧炭ともいいます。
炭をついだときの景色として、また火移りをよくする導火炭の役割があります。
【輪胴(わどう)】
後炭の際、胴炭の代わりに用いられるもの。
胴炭の半分の長さで、太さは胴炭より太いものが多くあります。
千紀園スタッフ 2025.11.20





