~草津本店の庭より~アワモリショウマ

スタッフブログ
2025.6.19

アワモリショウマが咲いていました

まもなく6月下旬になろうとする現在より少し前になりますが、千紀園草津本店の庭では、アワモリショウマ(洋名:アスチルベ)が咲いていました。

千紀園草津本店の庭に咲くアワモリショウマ


円錐形でフワフワとした花穂が風に揺れる姿がやさしげです。
また、背景となっている苔の緑色に花穂の赤紫色が映えて、大変目を引きます。

アワモリショウマ花穂のアップ写真



アワモリショウマってどんな花?

原種と名前の由来

アワモリショウマは、ユキノシタ科チダケサシ属の多年草植物です。
原種は本州の近畿以西、四国、九州の山地や渓谷沿いの岩間に自生し、花色は白です。

漢字で表記すると「泡盛升麻」となるのですが、白い花穂がモコモコとした泡が集まっているように見えることから「泡盛」の二文字がついたそうです。
(お酒の泡盛のことではないようです……。)

「升麻(ショウマ)」は、葉が「サラシナショウマ」という植物に似ていることからつけられたとのこと。

村越三千男 著『綜合新植物図説』よりアワモリショウマの図
原種のアワモリショウマ:村越三千男 著『綜合新植物図説』,照文社,昭11. 国立国会図書館デジタルコレクション より、一部抜粋https://dl.ndl.go.jp/pid/1207408 (参照 2025-06-19)



改良品種を逆輸入

アワモリショウマの原種は19世紀にヨーロッパに渡り、20世紀初頭になるとドイツで品種改良されました。
そしてこの改良品種が海外より日本に逆輸入され、園芸品種として流通することになります。

私たちが現在園芸店やお庭で目にするアワモリショウマは、ほとんどがこの改良品種です。
洋名の「アスチルベ」の方がご存知の方が多いかもしれません。

色は白だけではなく、赤、赤紫、ピンクと多様になりました。


茶花として

アワモリショウマは、初夏の茶花としても用いられます。

フワッとした花と形の美しい葉は、ともに特徴的で魅力があり、やわらかい雰囲気を演出するのに一役買いそうです。

選ぶ花色によっても印象が変わります。
花が白色なら涼しげに、ピンク色ならかわいらしく、赤紫なら落ち着いた風景を作れそうです。

皆さまはどの色がお好みでしょうか。

 2025.6.19

よろしければシェアをお願いします!!

  • Instagram
  • tumblr

読み物一覧

関連記事