口内の健康を保つうえで重要な役割を果たす緑茶
- 日本茶
- 2020.8.25
口内は雑菌が繁殖しやすく、歯周病といった歯の病気を防ぐために、歯磨きなどの手入れが欠かせません。
殺菌作用を持つ洗浄剤も発売され、口をすすぐ際に使用する人も多いでしょう。
日常的に飲んでいる飲み物にも、口内環境を整える作用を持つものがあります。
特にお茶の成分は、口内の健康維持に有効だと言われています。
緑茶の口内作用について解説しましょう。
口内細菌により引き起こされる疾病と緑茶の予防効果
虫歯の原因はグルカン
口内の疾病は様々なものがありますが、中でも歯周病にかかる人が少なくありません。
歯周病は、歯の機能低下を招くだけでなく、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしたり糖尿病の症状を悪化させたりする恐ろしい病気です。
口内には歯周病菌のような雑菌が多数繁殖しやすく、雑菌を大量に含む唾液が誤って気管に入ると誤嚥性肺炎になるおそれがあります。このような雑菌と飲食物から摂取した甘い糖分が結合すると、虫歯の原因となるグルカンという成分が生成されます。
また、グルカンは、他の雑菌と共に歯に付着しやすく、歯垢を形成する原因にもなります。
このグルカンを減らすには、お茶が効果的であることがわかってきました。
お茶の種類は様々ですが、中でもウーロン茶と緑茶はグルカン減少に有効です。
これは、特にウーロン茶に多く含有されるポリフェノールによるものとされています。
カテキンの抗菌作用
緑茶、中でも特に煎茶に多く含まれるカテキンは、歯周病菌の繁殖を抑制する作用や、歯垢が付着するのを抑制する効果も期待されます。
カテキンの抗菌効果は秀逸で、緑茶を用いた口腔ケアにより、口内だけでなく全身的疾患の予防にも役立つでしょう。
緑茶の抗菌作用を利用した歴史は古く、紀元9世紀頃に中国から日本に緑茶が伝わった時には、薬として使用されていました。
また、庶民がお茶をうがい薬の代わりに用いることも多く、カテキンの存在が知られていなかった時代にも、緑茶が風邪の予防に有効だということがわかっていたのです。
口臭予防にも役立つ緑茶
緑茶は、虫歯予防だけでなく、口臭予防にも効果があると言われています。
口臭の原因として、歯周病が挙げられるでしょう。
歯と歯茎の間に隙間ができる歯周病に罹患すると、その隙間で増殖した雑菌が硫化水素やメチルメルカプタンなどの悪臭を生じるのです。
また、口内フローラと言われる口内の善玉菌と悪玉菌のバランスが大切で、この均衡が破れて悪玉菌が増殖すると口臭の原因となります。
このような原因に基づく口臭は、先述した緑茶のうがいにより軽減できるでしょう。
緑茶に含まれるカテキンは、抗菌作用により口内フローラを崩す悪玉菌の繁殖も抑えてくれるのです。
また、抗菌作用とは別に、カテキンには消臭作用もあるので、雑菌繁殖以外の原因による強い臭いも消してくれます。
口臭を防ぐ飲み方としては、食後に間を置かず緑茶を飲むことが効果的と言えるでしょう。
〇今回紹介した商品
千紀園スタッフ 2020.8.25
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