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掛物
茶道においての掛物
茶道において、お客様が茶室へ入り一番初めに拝見するものが茶席の床の間に掛けられた軸装された「掛物」です。
茶事・茶会において、掛物は亭主の意図するところや、季節感を端的に表現する第一のもので大切なお道具です。
掛物は紙や裂で表装して掛けるように仕立てられたものをいいますが、
大きくは、「書蹟」と「絵画」、そして両者が一体となった「画賛」に分けられます。
数寄者の間では「開炉一行、春懐紙、夏は短冊、秋は文」とも言われています。
掛物はその作者が最も重要とされていますが、四季それぞれに合わせた季節感も大切です。
墨跡:禅宗の僧侶が毛筆で書いた筆跡
一行物:墨蹟の中で、一行で禅語や茶道にちなんだ語句が書かれた軸
横物:墨蹟の中で、語句が横に書かれた軸
懐紙:詩歌を書き記した料紙
短冊:和歌、俳句などを書く細長い料紙
色紙:絵や書・短歌が書かれた方形の掛物
画賛:季節の絵と余白に文章、詩歌などの書が添えられているもの。自分の絵に自分で賛を記したものを自画賛。