今岡三四郎氏は、京都・東山に窯を構える、京焼の伝統を基礎に、余白の美学と浮彫技法で季節と自然を柔らかに表現する現代作家です。

浮彫技法を巧みに用い、桜や梅、どんぐり、蜂、鳥など自然を題材にした抹茶茶碗や香合を制作しております。
氏の浮彫は非常に繊細で写実的であり、器面から立体的に浮き上がる花や動物は、絵付けと組み合わさることで繊細で温かな世界を描き出し、時にユニークな題材を取り入れ季節の趣を豊かに伝えます。
彫刻的な美しさと触感のやわらかさが調和した作風は、茶道具としても高く評価されており、現代の茶の湯にふさわしい品格と親しみを兼ね備えています。

一見伝統的な京焼に見えながら、どこか現代的でユーモラスな世界観を持つ氏の作品をどうぞお楽しみください。